ANAグループがNFT事業を開始!エアライン初、独自のNFTマーケットプレイスをオープン
ANAグループが新たな事業としてNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)事業に参入しました。航空業界では初となるこの取り組みにより、ANAは「ANA GranWhale NFT MarketPlace」という独自のNFTマーケットプレイスをオープンし、NFTの出品を始めました。
今回は、ANAグループのNFT事業についてご紹介します。
1. 「ANA GranWhale NFT MarketPlace」の概要
1.1NFTマーケットプレイスの特徴や機能
「ANA GranWhale NFT MarketPlace」は、エアライングループとして世界初のNFTマーケットプレイスです。このプラットフォームは、ブロックチェーン技術を活用してデジタルアセットの所有権を表現するNFTを取引するための場所です。ここでは、航空業界に関連する様々なNFT商品が販売されています。
出品されたNFTの購入に加えて誰でも出品も可能です。(出品には本人確認が必要)
購入は暗号通貨に加えてクレジットカードでの購入も可能です。
対応しているチェーンは現状イーサリアムのみの模様です。
1.2 ANAがNFT事業に参入する背景や目的
なぜANAがNFT事業に参入したのでしょうか?(ここからは多分に推測ですが)その背景には、航空事業以外の収益基盤を強化したいとの思惑があるのではないかと思います。
Covid-19を経て人の移動に依存しない収益基盤を確立することの重要性が同社内で高まっているのではと推測します。
ANAはNFT事業の他、子会社のANANEOを通じて”時空を超える旅客機”がコンセプトのバーチャルトラベルプラットフォーム「ANA GranWhale」のβ版をリリースしています。ANANEOには地銀からも出資がなされており、地域金融機関が紹介した取引先企業の商品を扱うバーチャル店舗の出店も検討中です。
今回のNFT事業もANAが実際の移動を伴わない旅体験を提供する事業の一環ではないでしょうか。
2. マーケットプレイスの詳細
2.1 商品ラインナップ
「ANA GranWhale NFT MarketPlace」では、主に旅行や航空に関連したNFT商品が取り扱われています。最初の商品ラインナップとして、航空写真家のルーク・オザワ氏による初のデジタル写真や、ボーイング787初号機の特別塗装機と当時の幻のデザインなどが販売されます。オリジナルのNFT事業として「AirBits」も出品されています。
2.2 購入方法
NFT商品の購入方法は非常に簡単です。クレジットカード決済に対応しているため、気軽にNFTの購入が可能です。商品ごとに購入手続きの詳細が記載されていますので、興味のある商品を選んで購入手続きを進めてみてください。
3. ANA NEOとは
ANA NEOは、ANAグループが展開する新たな事業領域を担当する会社です。その中でも、「ANA GranWhale」は、ANA NEOが開発中のメタバーストラベルプラットフォームです。世界的なゲームクリエイターの田畑端氏が総合プロデューサーを務めています。ANAの豊富な旅行知識とゲーミフィケーションを組み合わせた旅行体験を提供することを目指しています。
4. 今後の展望
ANAグループは本気でWeb3・メタバース事業に取り組んでいる様子です。今回当メディアでANAのNFTマーケットプレイスを取り上げたのは地方創生に繋がる可能性が高いためです。
ANANEOに地銀が出資しているのは確実に地方創生文脈です。単純に思いつく使い方はメタバース上で地方の商品を売る、観光地を再現するなどです。ANAの航空券と連携して予めメタバース上で購入した宝箱が現地にいくとMRで表示してオープンできる、みたいな使い方ができると楽しそうです。
現状地方創生系NFTはOpenseaやBlur上では目立たず、取引は活発だとは言えません。Opensea上での分類もありますがあまり機能しておらずこれからは特化型のマーケットプレイスが出てくると想定しています。
「ANA GranWhale NFT MarketPlace」からは旅→地方という結びつきがイメージしやすく地方創生系NFTに相性の良いプラットフォームになるのではと思います。