消費者庁の調べによると、世界のNFT市場規模は2021年の段階で既に約1兆669億までに達しており、2022年には約2兆円まで拡大しています。
日本も例外ではなく、既に数多くのNFTマーケットプレイスがリリースされており、取引所を介してユーザーは簡単に購入可能です。
また、地方では地方創生に紐付けて、独自のNFTプロジェクトを展開している地域も珍しくありません。
このようにNFTは、日本国内でも一般化してきており、今後もますます市場規模が拡大することが予想されます。
この記事では、日本のおすすめNFTマーケットプレイスを紹介すると共に、購入方法まで詳しく解説しています。
「NFTを購入してみたい」「国内NFTマーケットプレイスを探している」という人は、是非とも参考にしてみてください。
1.NFTマーケットプレイスの基礎知識
あなたが新しいアートを発見したり、ゲーム内アイテムを探す場所として考えるなら、NFTマーケットプレイスはまさにそれです。
NFTマーケットプレイスは独自のデジタル作品を売り出し、利益を得る場所でもあります。
一方で、革新的なデジタル領域(NFTや暗号通貨等)について理解することは初めての人にとっては少々難しいかもしれません。
まずは基本から始めましょう。
1-1. NFTマーケットプレイスとは
出典:消費者庁
NFTマーケットプレイスは、非代替性トークン(NFT)と呼ばれるデジタル資産のバザールです。
NFTマーケットプレイスで取引されるアート、音楽、ゲーム内アイテムなどは、それぞれが一意の存在であり、その所有権はブロックチェーン技術によって証明されます。
ブロックチェーン技術のおかげで、デジタルな作品であっても、その所有権と真正性を証明できるのです。
1-2.NFTマーケットプレイスの市場規模
2022年の世界的なNFT市場規模は驚異的な約2兆円に達し、その勢いは止まることを知りません。
日本国内でも、この市場は急速に成長し、新たなマーケットプレイスが次々と誕生しています。
これは、NFTが持つ独特の魅力と、新たな創作の可能性を多くの人々が見いだしているからです。
2.NFTマーケットプレイスの選び方
NFTマーケットプレイスの選び方は、これからNFTの世界へと足を踏み入れるあなたにとって大切な一歩です。
ここで紹介する4つのポイントを押さえて、自分にとって最適なマーケットプレイスを見つけてみてください。
2-1.目的に合ったマーケットプレイスであるか
まずは、あなたの目的を明確にしましょう。
アーティストとして自身の作品を販売したいのか、投資家として様々なNFTを取引したいのか。目的によって適切なマーケットプレイスは変わってきます。
例えば、アートを専門に扱うマーケットプレイスやゲームアイテムの売買が可能なプラットフォームなど、特化したマーケットプレイスがあるため、あなたの目的によって選ぶ場所が変わります。
OpenSea / Blur / Foundation
2-2.手数料とその他のコストの確認
NFTマーケットプレイスを利用する際、一部のプラットフォームでは販売手数料や、取引手数料などのコストが発生する場合があります。
これらの費用はマーケットプレイスによって大きく異なるため、自分の予算に合わせて選ぶことが重要です。
無理なく利用できるマーケットプレイスを選ぶためにも、あらかじめ手数料やその他のコストを調査しておきましょう。
2-3.安全性と信頼性の評価
オンラインでの取引において、そのプラットフォームの安全性と信頼性は重要なポイントです。
利用者のレビューや評判、セキュリティ体制、過去のトラブルの有無などを調査し、信頼できるマーケットプレイスを選びましょう。
2-4.ユーザビリティとサポート体制
使い勝手の良いインターフェースと、しっかりとしたカスタマーサポートは、特に初めてNFTマーケットプレイスを利用する方にとって重要なポイントです。
購入方法や販売方法などの説明が明確で、困ったときにはサポートがすぐに対応してくれるようなマーケットプレイスを選びましょう。
3.日本のおすすめ大人気NFTマーケットプレイス3選
日本のNFTマーケットプレイスは、様々な特色を持っています。
ここでは、その中から特に注目されている3つのマーケットプレイスをピックアップして紹介します。
3-1.LINE NFT
出典:LINE NFT
あの大人気メッセージアプリ、LINEから誕生したNFTマーケットプレイス、それがLINE NFTです。
LINEの巨大なユーザーベースを活用して、身近な感じでNFTと触れ合うことが可能になりました。
特に、他のマーケットプレイスと比べて圧倒的な使いやすさが特徴で、NFT初心者にもオススメのプラットフォームです。
またLINE NFTでは、アーティストやクリエーターが自身の作品をNFTとして発行・販売することが可能です。
特徴的なNFTとしては、安田大サーカスでお馴染みの「クロちゃんアバター」や、ももクロ公式パンフレットNFTなどが挙げられます。
その他にも様々なNFTが、1,000円以下から購入可能です。
3-2.楽天 NFT
出典:楽天NFT
楽天NFTは、日本を代表する大手ECサイト、楽天が運営するNFTマーケットプレイスです。
特筆すべきは、楽天ポイントが利用可能であること。
既存の楽天ユーザーであれば、今まで貯めてきたポイントを活用してNFTの取引を始めることができます。
さらに、楽天ならではの豊富な商品ラインナップも見逃せません。
楽天NFTは、楽天が持つスポーツチームの公式商品やプロモーション商品をNFTとして提供することで注目を集めています。
例えば、プロ野球チーム「楽天ゴールデンイーグルス」の公式NFTや、Jリーグの「ヴィッセル神戸」の試合でのハイライトシーンなどがNFTとして発売され、大いに話題になりました。
3-3.HEXA(ヘキサ)
出典:HEXA
HEXAは、アーティストやクリエーターが集うNFTマーケットプレイスで、特にアート作品の取引に注力しています。
HEXAでしか出会うことができないユニークな作品を求める方にとって、まさに探し物が見つかる場所と言えるでしょう。
あなたが次にヒットするアート作品を見つけるかもしれません。
またHEXAは、一部のアーティストによる限定リリースのアート作品が人気を集めています。
特にデジタルアート界の新進気鋭のアーティストの作品が取り扱われることが多く、それらの作品は新たなアートの形として注目を浴びています。
4.NFTマーケットプレイスでの購入方法
NFTマーケットプレイスでは、デジタルアートから仮想不動産まで、さまざまなユニークなデジタル資産を購入可能です。
しかし、その購入プロセスは一般的なオンラインショッピングとは少々異なります。
ここでは、NFTの購入に必要な基本的なステップを解説します。
4-1.事前準備
NFTの購入には通常、暗号通貨ウォレットが必要です。
このウォレットは、ブロックチェーンネットワークに接続するためのツールであり、あなたの資産を管理するための「デジタル財布」の役割を果たします。
ウォレットをセットアップし、暗号通貨(多くの場合、イーサリアム)を購入しましょう。
次に、選択したNFTマーケットプレイスに登録します。アカウント作成後、ウォレットをNFTマーケットプレイスにリンクします。
これにより、NFTマーケットプレイスでの購入や売却が可能となります。
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4-2.NFTの探し方
出典:LINE NFT
マーケットプレイスには、無数のNFTがリストアップされています。
その中から自分が求めているNFTを探し出すために、様々な検索フィルターを活用します。
- アーティスト名
- 作品のジャンル
- 価格範囲 など
また、新作のリリース情報や人気作家の作品などは、マーケットプレイスのホームページや特集ページで紹介されることが多いです。
最新情報も、合わせてチェックすることをおすすめします。
4-3.NFTの購入手続き
出典:LINE NFT
気に入ったNFTを見つけたら、その詳細ページを開きます。ここで、作品の詳細、価格、所有権の詳細などを確認します。
全てを確認した上で「購入」または「入札」ボタンをクリック。その後、支払いを行うためのウィンドウが表示されます。
指示に従って支払いを完了すれば、NFTの所有権があなたに移されます。
その後、購入したNFTはあなたの専用ウォレットに保管されるはずです。
これにより、あなたがそのNFTの所有者であるという証明がブロックチェーン上に記録されることになります。
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5.NFT投資のメリットとデメリット
NFT投資のメリットとしては、所有権を確認できる独自性、そしてその希少性からくる可能性のある価値上昇です。
デジタルアートやコレクションを手に入れ、その価値が市場で認識されれば大きな利益を得ることが可能です。
また、デジタルアートの場合、物理的な損傷や紛失というリスクが全くないことも魅力の一つでしょう。
物理的なコレクションとは異なり、デジタルアセットは永遠にその状態を保つことができます。
しかし、デメリットとしては、まだ発展途上の市場であるため、価格の変動が大きくリスクが高い点があります。
また、NFTの価値は非常に主観的であり、それを正確に評価するのが難しいという点も考慮すべきです。
さらに、NFT市場はまだ新しいため、法規制の変更やマーケットプレイスの信頼性など、予測不可能な要素が多いのも事実です。
6.自作NFTのマーケットプレイスへの出品方法
自身のクリエイティブな作品をNFTとしてマーケットプレイスに出品することで、その作品が一種の資産となり、創作者自身の収益源ともなり得ます。
ここでは、各NFTマーケットプレイス別に自作NFTの出品方法を、詳しく解説します。
6-1.基本的な自作NFTの作り方
まずはじめに、自分の作成したデジタル作品を用意します。
次に、作品をNFTに変換(ミント)するためのプラットフォームを選びます。代表的なところでいえば、OpenSeaが世界的に有名なプラットフォームです。
サイトにアカウントを作成し、作品をアップロードしてNFT化します。このプロセスの中で、作品の名前、説明、価格などの情報を設定します。
また、作品を公開するか限定公開にするかも選択可能です。
6-1-1.LINE NFTで出品する場合
出典:LINE NFT
LINE NFTから作品を出品する場合は、以下のような手順が必要になります。
- LINEアカウントでLINE NFTにログインする
- マイページを開き「保有中」のNFTから、出品したい作品を選ぶ
- 「出品する」を選択する
- 決済手段を選び、販売価格を設定した後、「確認する」をタップ
- 内容を確認し問題がなければ完了
NFTを出品する際には、LINE Payでの本人確認が必要です。
加えて、LINE BITMAX Walletの専用ウォレットがないと売却後の利益(暗号通貨:LINK)は受け取れません。
また、LINE NFTで出品できるNFT作品は、次の2つのパターンのみです。現状、自作のNFTは販売できない仕様になっています。
- LINE NFTで購入したNFT
- Finschia基盤のNFT(LINEが提供している新しいブロックチェーン)
万が一、出品をキャンセルしたい場合は、マイページの「出品中」タグよりキャンセルが可能です。
【参考サイト】
NFTを売るには?|LINE公式ブログ
6-1-2.楽天NFTで出品する場合
出典:楽天NFT
楽天NFTから作品を販売する場合、以下のような手順となります。
- トップページにある「マイコレクション」を選択する
- 購入したモーメント(NFT)を選択し、価格を設定して出品する
\ 出品から売却までの具体的な流れ /
出典:楽天NFT|初心者ガイド
注意点として楽天NFTでは、自作のNFTを販売することができません。
販売できるのは、楽天NFTで購入したものか、マーケットプレイスで購入したものに限られます。
【参考サイト】
はじめての方向けガイド|楽天NFT
6-1-3.HEXAで出品する場合
出典:HEXA
HEXAでNFTを販売したい場合、次のような手順になります。
- アカウントを作成する(Twitterアカウントで簡単認証)
- マイページで「NFTを販売」を選択する
- NFT化したい作品もしくはツイートを選択する
- 発行チェーン、販売方法、希望販売期間、二次ロイヤリティなどの条件を定める
- 利用規約に同意した後、「NFTを発行する」を選択する
注意点としては、HEXAは偽サイトが横行しているため、必ずドメインを確認した上で公式サイトから販売・購入するようにしましょう。
6-2.自作NFTを売り出すためのマーケティング戦略
自作のNFTを売り出すためには、自分の作品を知ってもらい、魅力を伝えるためのマーケティング戦略が欠かせません。
- SNSを活用して作品のプロモーションを行う
- 関連コミュニティに参加して活動する
- 有名人や影響力のある人物に作品を紹介する など
多角的にPR活動を行うことが重要です。
また、一貫したブランドメッセージやストーリーテリングを通じて、ファンを増やす努力も重要です。
自身の作品に対する独自のビジョンや価値観を伝えることで、視覚的に魅力的な作品だけでなく、背後にある物語に共感するファンも増えるでしょう。
7.日本のNFTマーケットプレイスの未来展望【将来性】
NFT(非代替性トークン)はその特性上、デジタルアートやコレクティブから音楽、不動産、ゲームなど、多様な分野への適用が可能となっています。
この新たな形のデジタル資産の出現は、未来の取引と所有の形を大きく変える可能性を秘めています。
では、日本のNFTマーケットプレイスにおける未来展望とは、どのようなものでしょうか。
7-1.NFTマーケットプレイスのトレンドと動向
NFTマーケットプレイスは、近年急速に拡大する傾向にあります。
特に、著名なアーティストや企業がNFTの可能性を探求し始めたことで、その動向はますます加速しています。
デジタルコンテンツの価値が高まり続ける中で、NFTマーケットプレイスはさらなる発展を遂げることが予想されるでしょう。
また、新たな規制やテクノロジーの進歩により、取引の透明性や安全性、利便性も向上し、より広範なユーザー層に対してアクセス可能になると予想されます。
7-2.NFTの未来と社会への影響
NFTの応用範囲は広範であり、その影響は社会全体に及びます。
例えば、アーティストは自身の作品をNFT化することで、その価値を直接、効率的にモネタイズすることが可能です。
また、ゲーム内アイテムや仮想不動産などをNFTとして取引することで、新たなデジタル経済が形成される可能性もあります。
これらの進化は、クリエイターエコノミーやピアツーピア(P2P)の経済を推進し、個々の創造性や所有権を重視する新しい社会を生み出すことにつながるでしょう。
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8.日本のNFTマーケットプレイスに関するよくあるQ&A
日本のNFTマーケットプレイスに関する多くの質問や悩み等の中から、特に多かった内容だけに絞って、質問形式で分かりやすく回答をまとめました。
これから利用を検討されている方は、是非とも参考にしてみてください。
8-1.Q.NFTの購入に使える暗号通貨は何種類ありますか?
NFTの購入に使える暗号通貨は、マーケットプレイスによって異なります。
イーサリアム(ETH)が主流ですが、それ以外にもビットコイン(BTC)、フロー(FLOW)、バイナンスコイン(BNB)など、マーケットプレイスによっては多種多様な暗号通貨が使用可能です。
8-2.Q.NFTの取引で発生する手数料はどの程度ですか?
NFTの取引にはマーケットプレイスの手数料と、ブロックチェーンの取引手数料(通常は「ガス代」と呼ばれる)が発生します。
手数料の詳細はマーケットプレイスによって異なり、売上の一部(通常は2.5%〜5%)がマーケットプレイスの手数料として徴収されます。
ガス代は、取引量とブロックチェーンのネットワーク混雑状況により変動するため、注意が必要です。
8-3.Q.NFTを購入する際の安全性を確認する方法はありますか?
NFTの安全性を確認するためには、出品者の信頼性と作品のオリジナリティの確認が重要です。
出品者の過去の取引履歴やレビュー、SNSでの活動などから信頼性を判断することが可能です。
また、作品がオリジナルであることを確認するためには、出品者のポートフォリオや他の作品との比較、出品者からの作品解説などが参考になります。
8-4.Q.自分の作品をNFTとして売る際、著作権はどうなりますか?
一般的に、自身の作品をNFTとして売る際、著作権はアーティストが保持します。
NFTの購入者は所有権を得ますが、それは作品そのものを所有するという意味であり、作品の複製や再販の権利を含まない場合がほとんどです。
ただし、これは出品者と購入者間の契約やマーケットプレイスの規約により、変わる可能性もあります。
【参考サイト】
NFTと法的課題|消費者庁