NFT×スポーツとは、NFT(Non-Fungible Token)日本語で「代替不可能なトークン」という新技術と「スポーツ」を掛け合わせた、新しい取り組みを指します。
既に国内外でNFTスポーツに関するイベントや、プロジェクトが多数立ち上がっており、先進的な活動として多くのメディアに取り上げられています。
ご自身が応援しているチームのNFTを購入することで、選手との交流や他のファンとも繋がることが可能です。
その他にもNFTホルダー限定のグッズ販売や、観戦時の割引なども提供されているため、よりファンとしての活動の幅も広がることでしょう。
この記事では、NFTとスポーツの可能性に関して分かりやすく解説しています。
1.スポーツ業界におけるNFTの台頭
近年、スポーツ業界ではNFT(ノン・ファンジブル・トークン)が急速に普及し、様々なビジネスモデルが登場しています。
これにより、新しい収益源が生まれ、スポーツ業界全体の成長が期待されています。
1-1.NFT(ノン・ファンジブル・トークン)とは何か?
NFTとは、デジタルアセットを表す一種の仮想通貨であり、ユニークな特性を持つことから交換不能なものとして扱われます。
これにより、デジタルアートやコレクターズアイテムなど、個別のデジタル資産に対して所有権や著作権を証明することができます。
簡単に言うと、NFTはデジタル世界での「一点もの」を表現する技術です。
1-2.NFTスポーツ市場の規模と成長予測
NFTスポーツ市場は、これまでのところ急速な成長を遂げています。以下に、市場規模の変遷と予測をまとめます。
- 2021年:2億ドル(推定)
- 2022年:5億ドル(推定)
- 2025年:20億ドル(予測)
※参照:経済産業省|スポーツDXレポート(概要版)
このように、NFTスポーツ市場は今後も引き続き急速な成長が見込まれています。
特に、人気選手のサイン入りグッズや記念試合の瞬間を捉えた動画など、ファンにとって価値のあるコンテンツが次々と登場することで、市場がさらに活性化すると予想されます。
スポーツ業界におけるNFTは、ファンと選手やチームとの新たなつながりを生み出し、双方にとってメリットのあるビジネスモデルです。
2.NFTスポーツの成功事例9選
NFTスポーツ市場の急速な成長に伴い、多くのスポーツチームや選手がNFTを活用した新しいビジネスモデルやファンエンゲージメントを展開しています。
以下では、日本国内外で実際に成功を収めているNFTスポーツの事例を、9つ紹介します。
これらの事例を通して、NFTスポーツがどのように身近な存在になりつつあるかを、感じていただければと思います。
2-1.NFTスポーツ日本の成功事例
日本国内でも、NFTスポーツが注目を集め、多くのチームや選手がNFTを活用した取り組みを行っています。
以下では、日本のNFTスポーツの成功事例を5つ紹介します。
- カルピースDA(野球)
- 琉球アスティーダ(卓球)
- ブランデュー弘前FC(サッカー)
- NFTの力でプロゲーマーへ(eスポーツ)
- NFTスタンプラリー×スポーツ(沖縄イベント)
2-1-1.カルピースDA(野球)
カルピースDAは、野球を通じて繋がるコミュニティであり、特定のNFTを購入することでクローズドコミュニティに参加することができます。
「野球を通して夢を持つことの大切さを伝え、誰もが夢をあきらめない社会をつくる」というビジョンを掲げており、全国各地にメンバーがいます。
「カルピース!」という合言葉を胸に、野球でアジアと九州を繋げようとしている壮大なプロジェクトなので、少しでも興味がある方は公式サイトを覗いてみてください。
✔️参考情報
2-1-2.琉球アスティーダ(卓球)
出典:financie|琉球アスティーダ
琉球アスティーダは、沖縄県で活動しているプロの卓球団体です。
2018年に沖縄の小さな村から資金100万円でチームを立ち上げ、Tリーグ2020-2021ステージでは、念願の日本一に輝いています。
「沖縄から世界へ」を合言葉に志を高く持ち、「スポーツ×〇〇」で様々なイベントやプロジェクトを立ち上げています。
✔️参考情報
2-1-3.ブランデュー弘前FC(サッカー)
ブランデュー弘前FCは、青森県の弘前市を拠点に、東北1部リーグに所属しながらJリーグを目指すサッカーチームです。
名前はフランス語で白神山地を意味し、その地域の恵みを称えています。
チームは津軽地域の活性化と活力向上を目指し、地域が困難な時には支援の手を差し伸べる姿勢を持っています。
フランス語が選ばれた理由は、津軽弁がフランス語の発音に似ているとされるためです。
✔️参考情報
2-1-4.NFTの力でプロゲーマーへ(eスポーツ)
出典:note
eスポーツ業界では、選手が自身のスキルや特別な瞬間をNFT化し、ファンと共有することで新しい収益源を生み出す試みが行われています。
ファンは、eスポーツ選手が提供するNFTを購入することで、選手の応援を直接的に行うことが可能です。
実際に「ストーム久保(ニックネーム)」氏は、NFTプロジェクトを通して多くのファンに支えられながら、プロゲーマーとして活動されています。
久保 氏のような取り組みにより、eスポーツ業界でもNFTの活用が徐々に広がっています。
✔️参考情報
2-1-5.NFTスタンプラリー×スポーツ(沖縄イベント)
出典:Twitter|【公式】アスティーダフェス@NFT
沖縄県で開催されたスポーツイベントでは、NFTスタンプラリーが実施されました。
参加者は、会場内の特定の場所でNFTスタンプを集めることができ、集めたスタンプ数に応じて様々な景品が受け取れます。
この取り組みは、スポーツイベントとNFTを組み合わせることで、より多くの人々が楽しむことができる新しいエンターテインメントの形を提案しています。
出典:琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社|イベント資料
2-2.NFTスポーツ海外の成功事例
世界各国でNFTスポーツの取り組みが進んでおり、多くの成功事例が生まれています。
以下では、海外のNFTスポーツの成功事例を4つ紹介します。
- Sorare(サッカー)
- Topps MLB NFT(野球)
- リオネル・メッシ氏(個人)
- REEV NFT COLLECTION(eスポーツ)
各事例について、公式サイトや関連動画などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
2-2-1.Sorare(サッカー)
出典:Sorare
Sorareは、世界中のサッカー選手のNFTカードを収集・取引できるファンタジーサッカーゲームです。
選手の実績に応じてポイントが付与され、リーグ戦で競い合います。
Sorareは、多くのトップクラブと提携しており、その人気は世界中のサッカーファンに広がっています。
◉公式サイト:https://sorare.com/
2-2-2.Topps MLB NFT(野球)
出典:Topps MLB NFT
Topps MLB NFTは、アメリカのメジャーリーグベースボール(MLB)と提携したNFTプラットフォームです。
選手のカードや試合のハイライトシーンをNFT化し、ファンはそれらを購入・取引することができます。
この取り組みにより、ファンと選手とのつながりが一層強まっています。
◉公式サイト:https://toppsnfts.com/
2-2-3.リオネル・メッシ氏(個人)
出典:Ethernity Chain
サッカー界のスター選手リオネル・メッシ氏は、自身のキャリアを振り返るNFTコレクションをリリースしました。
このコレクションには、彼の輝かしいキャリアのハイライトや未公開のエピソードが収録されており、ファンはそれらを購入・取引することができます。
個人選手がNFTを活用することで、ファンとのつながりをより深めることが可能です。
2-2-4.REEV NFT COLLECTION(eスポーツ)
出典:OpenSea
REEV NFT COLLECTIONは、プロのeスポーツ選手やストリーマーが自身のハイライトや特別な瞬間をNFT化するプロジェクトです。
ファンは、これらのNFTを購入・取引し、選手やストリーマーとのつながりを強化することができます。
実際に、eスポーツ商社「REEV株式会社」では、アフリカのスラム地域から、世界を目指すチーム「Team REEV」を立ち上げ活動を行なっています。
オリジナルNFTを発行することでスポンサーが募り、集まった資金は活動費に充てられ、NFTホルダーには様々なメリットが還元されています。
✔️参考情報
3.国内外における今後のNFTスポーツにおける動向
NFTスポーツは、世界中で急速に普及しており、今後さらなる発展が期待されています。
ここでは、経済産業省の資料を参考にしながら、国内外のNFTスポーツにおける今後の動向を分かりやすく解説します。
3-1.国内のNFTスポーツ
国内のNFTスポーツに関しては、今後次の3つの項目に期待されています。
3-1-1.NFTスポーツ市場の拡大
国内においてもNFTスポーツ市場は急速に拡大しており、今後もその勢いは続くと予想されています。
スポーツチームや選手、リーグなどがさらにNFTを活用し、ファンエンゲージメントの向上や新たな収益源を創出することが期待されます。
3-1-2.スポーツ観戦の変化
NFTを用いたスポーツ観戦の体験が進化することで、ファンはリアルタイムで選手やチームのNFTを取得・取引することができるようになるでしょう。
また、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)技術との組み合わせにより、観戦体験がさらに豊かになることが予想されています。
3-1-3.スポーツ × 地域活性化
NFTスポーツが、地域活性化につながる可能性もあります。
地域密着型のスポーツチームがNFTを活用することで、ファンとの絆を深め、地域における経済効果を生み出すことができるでしょう。
3-2.海外のNFTスポーツ
よりグローバルな視点で見ると、NFTスポーツに対してもまだまだ課題が多いのが現状です。
以下から、それぞれの項目に関して詳しくみていきましょう。
3-2-1.グローバルな競争の加速
NFTスポーツは、国際的にも競争が激化しており、さまざまな国で独自の取り組みが進んでいます。
この競争に勝ち残るためには、技術革新や新たなビジネスモデルの創出が不可欠です。
3-2-2.法規制の整備
NFTスポーツの発展に伴い、それに関連する法規制が整備されることが求められます。
各国政府は、NFTスポーツ市場の発展を支えるために、適切な規制や保護策を検討・導入する必要があります。
また、国際的な協力も重要となるでしょう。
これらの動向を踏まえると、国内外におけるNFTスポーツは、市場拡大や観戦体験の変革、地域活性化、法規制整備、環境への配慮など、さまざまな面で進化が期待されています。
4.NFTスポーツコレクションの楽しみ方
NFTスポーツは投資目的だけでなく、様々な楽しみ方があります。
ここでは、NFTスポーツをより身近に感じるための楽しみ方を紹介します。
友達や家族と共有できるコミュニティ、イベントやミートアップへの参加、ゲーミフィケーション要素やエンターテイメント性を楽しむ方法を見ていきましょう。
4-1. 仲間と共有できるNFTスポーツコミュニティの紹介
NFTスポーツのコレクションは、オンラインコミュニティを通じて友達や家族と共有することができます。
SNSやフォーラムを利用して、同じチームや選手のファンと情報交換したり、NFTの取引や議論を楽しむことができます。
4-2. NFTスポーツイベントやオンラインミートアップへの参加方法
NFTスポーツのイベントやオンラインミートアップに参加することで、同じ趣味を持つ仲間と出会い、交流を深めることができます。
チケットを購入して現地で開催されるイベントに参加する方法や、オンラインで開催されるミートアップに参加する方法など、様々な形式で楽しむことができます。
特別なプロモーションや限定NFTの入手チャンスもあるため、積極的に参加してみましょう。
4-3. NFTスポーツのゲーミフィケーション要素とエンターテイメント性
NFTスポーツは、ゲームやアプリケーションを通じて、さらに楽しむことができます。
NFTを使用したゲームでは、選手やチームを自分のチームに加え、対戦相手と競い合うことができます。
また、選手の成績やチームの試合結果に応じて、報酬やランキングが変動することで、臨場感や達成感を感じることができます。
さらに、NFTスポーツコレクションは、新しいファンとの交流や、選手との直接的なつながりを楽しむことも可能です。
例えば、限定サイン入りNFTや選手とのオンラインミートアップの機会など、特別な体験が用意されていることもあります。
5.NFTスポーツ投資の基本【リターンとリスク】
NFTスポーツへの投資は、一般的な投資と同様にリターンとリスクが存在します。
ここでは、NFTスポーツ投資の基本を理解し、価値を見極める方法やリスク要因、対策について説明します。
5-1. NFTスポーツコレクションの価値を見極める方法
NFTスポーツコレクションの価値を見極めるためには、以下のポイントを考慮しましょう。
- 希少性:NFTの発行数が限られている場合、その希少性が価値を高めます。
- 選手の実績:選手の実績や評価が高いほど、NFTの価値も上がる傾向があります。
- ブランド力:チームや選手のブランド力が高いほど、NFTの需要が高まる可能性があります。
- デザイン:美術品やアート作品としての価値も、NFTの価値に影響を与えます。
- ユーティリティ:NFTに特別な機能や利点が付与されている場合、価値が上昇することがあります。
これらのポイントを踏まえて、NFTスポーツコレクションの価値を判断しましょう。
5-2. NFTスポーツ投資のリスク要因と対策
NFTスポーツ投資には、以下のリスク要因が存在します。これらを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
- 市場の変動:NFT市場はまだ新しいため、価格変動が激しいことがあります。投資前に市場調査を行い、リスクを把握しましょう。
- 詐欺や不正行為:NFT取引には詐欺や不正行為のリスクが存在します。信頼性のある取引所やプラットフォームを利用し、セキュリティ対策を万全にすることが大切です。
- 流動性の低さ:NFTは一般的な株式や債券に比べ、売買が難しい場合があります。リスク管理のため、資産の分散投資を行いましょう。
これらのリスク要因と対策を十分に理解し、慎重に投資を進めることが重要です。
また、NFTスポーツ投資に関する情報収集を継続し、市場動向や新たなリスク要因にも注意を払いましょう。
投資を行う際は、自身のリスク許容度や目的に応じて、慎重に取り組むことが大切です。
6.NFTスポーツの購入方法と国内外の代表的なプラットフォームをご紹介
NFTスポーツを購入するには、国内外のマーケットプレイスを利用することが一般的です。
初めて購入される方は、まずは金融庁に登録されている、安全性が高い取引所を利用するようにしましょう。
6-1.NFTスポーツの購入方法
具体的なNFTスポーツの購入方法は、以下の通りです。
①.暗号通貨取引所に口座を開設する
おすすめはコインチェックです。すぐに口座が開設でき、初心者でも操作しやすいスマホアプリが用意されています。
詳しい方法はこちらの記事をご覧ください。「コインチェックの口座開設の方法!超初心者でも簡単なスムーズな進め方」
②.ウォレットをつくる
Metamask(メタマスク)というWeb3のお財布(ウォレット)を作ります。
ウォレットの作り方は「画像で解説!Metamask(Web3のお財布)の作り方」をご覧ください。
③.暗号通貨を取引所で購入する
次は暗号通貨の購入です。1.で作成した暗号通貨取引所で購入することができます。購入するのはまずはETH(イーサ)です。
④.暗号通貨をウォレットに送金する
先ほど購入した暗号通貨を自身のおサイフに入れましょう。
⑤.OpenSeaでアカウントを作成する
代表的なマーケットプレイスであるOpenSeaでアカウントを作成しましょう。
アカウント作成方法は「OpenSeaのアカウント開設方法」をご覧ください。
⑥.NFTを購入する
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コインチェックの口座開設の方法!超初心者でも簡単なスムーズな進め方
6-2.国内のNFTスポーツ取引プラットフォーム【iNANCiE】
出典:financie
iNANCiEは、ファンエコノミー時代に対応した、革新的なクラウドファンディング2.0サービスです。
特典やコレクションカードを含むトークンを用いてサポーターを集め、共有するストーリーを持つコミュニティが特徴です。
サポーター間でトークンが売買されることで価格が変動し、トークン保有者が増加することで価値が上昇する可能性があります。
これにより、サポーターは初期段階からの支援や継続的な支援の動機付けとなる、新たな応援スタイルを享受できます。
トークンは、デジタルポイントのようなもので、「オーナーへの応援の証」です。
◉公式サイト:https://financie.jp/
6-3.海外のNFTスポーツ取引プラットフォーム【Binance Fan Token Platform】
出典:Binance Fan Token Platform
Binance Fan Token Platformは、ファンとスポーツチームや有名人を繋ぐプラットフォームで、ファンエンゲージメントや取引機能、セキュリティと信頼性、利便性に優れています。
ファントークンを購入することで、ファンは限定特典や投票権を得られ、価値上昇を狙って売買も可能です。
Binance Fan Token Platformが提供するサービスは、スポーツファンや有名人のファンにとって魅力的なエンターテインメント体験を提供しています。
◉公式サイト:https://www.binance.com/en/fan-token?utm_source=fan-token