ふるさと納税NFTのパイオニア|北海道余市町のふるさと納税NFTを徹底解説(地方創生)
NHK朝ドラマ「マッサン」でも一躍話題になった北海道余市町で、NFTとふるさと納税を掛け合わせた、面白い取り組みが行われています。
ふるさと納税制度といえば、従来であれば地域の特産品や商品券などが、返礼品として採用されるのが一般的でした。
web3の登場により、余市町をはじめとした地方自治体でNFTアートを活用した返礼品を提供するようになってきています。
NFTを通して地域に興味・関心を持つ人を増やし、自治体を盛り上げるのが大きな狙いです。
この記事では、北海道余市町の「ふるさと納税×NFT」プロジェクトに関して解説しています。
1.北海道余市町の「ふるさと納税×NFT」プロジェクトとは
出典:ふるさとチョイス(NFTクリエイターPoki氏とのコラボ作品)
北海道余市町の「ふるさと納税×NFT」プロジェクトは、地域を盛り上げるための企画です。
余市町では、NFTクリエイターや既存のNFTプロジェクトとコラボレーションすることで、自治体の認知度を高めています。
ふるさと納税制度を活用し、オリジナルNFTアートを購入してもらい、自治体に興味を持ってもらうのが狙いです。
関係人口の増加、観光誘致にも繋げていく仕組みです。
NFTアートの購入者には、特典としてクローズドコミュニティへの参加や、余市ワイン購入の優先権などが与えられます。
返礼品として受け取れるオリジナルNFTアート自体の価値も高いため、二次流通需要も見込まれます。(購入後の転売禁止期間あり)
2.北海道余市町「ふるさと納税×NFT」(ふるさとCNPも)の事例
北海道余市町は、複数回「ふるさと納税×NFT」プロジェクトを実施しています。
- NFTクリエイターのPoki氏とのコラボ作品
- 余市町ふるさとCNP2022プロジェクト
- NFTゲームMyCryptoHereos(マイクリ)コラボ企画
2-1.NFTクリエイターのPoki氏とのコラボ作品
出典:OpenSea(NFTクリエイターPoky氏の作品一覧)
北海道余市町のコラボ企画第一弾は、ゆる可愛い女の子の絵でお馴染みのNFTクリエイター「Poki(ポキ)」氏の作品です。
「Yoichi Mini Collectible Collection No.1」として、余市町のふるさと納税の返礼品NFTアート(54作品)が2022年5月7日に提供されました。余市町の特産品であるワインをモチーフとした作品となっており、ふるさと納税の予約開始からわずか1時間で、100名の応募があった模様です。
2-2.余市町ふるさとCNP2022プロジェクト
出典:株式会社あるやうむ|YouTubeチャンネル
北海道余市町のコラボ企画第二弾は、世界的にも注目されているCNP(CryptoNinja Partners)です。
CNPは、日本最大級のNFTプロジェクトです。
NFT単体として価値が高く、余市町との「ふるさとCNP」企画に関しても、大変注目が集まっていました。
価格は1枚3万円となっており、2022年10月21日から受付が開始されています。(すでに完売)
購入特典として、余市町ワイン購入の優先権、CNPのクローズドDAOコミュニティへ(NinjaDAO)の1ヶ月間の参加権などが付いています。購入者が余市町を実際に訪れると、保有しているNFTのレベルが上がり、絵柄が変化するのも大きな特徴の一つです。
CNPには、無料で参加できるDAOコミュニティもあるため、気になる方は一度除いてみてください。
2-3.NFTゲームMyCryptoHereos(マイクリ)コラボ企画
出典:ふるさとチョイス
北海道余市町コラボ企画第三弾は、NFTゲームとして有名な「MyCryptoHereos(マイクリ)」です。
実際に発行されているのは、NFTゲーム内で利用できるオリジナルNFTアイテムであり、価格は1枚3万円です。
3.「ふるさと納税×NFT」プロジェクトの仕組みと目的
「ふるさと納税×NFT」プロジェクトは、北海道余市町だけではなく、既にその他にも多くの自治体で企画されています。
自治体によっては、販売開始からわずか3分で完売したところもあるほど、注目度の高いプロジェクトです。
従来のふるさと納税制度では納税者と自治体は継続的な関係を築くことができませんでした。
デジタル上で価値の交換ができるNFTの仕組みを使うことで、納税者と自治体の間に新しい関係性が生まれることが期待されています。
NFTを提供している自治体としても、購入者が現地を実際に訪れたり、リピーターになってくれたりといった多くのメリットが挙げられます。
4.「ふるさと納税×NFT」プロジェクトの5つの魅力
「ふるさと納税×NFT」プロジェクトには、次のような魅力が挙げられます。
- 価値の高いNFTを安価で受け取れる
- 自治体オリジナル限定NFTがもらえる
- NFT保有者だけの特典が受けられる
- 受け取ったNFTは使い切りではない
- デジタル民として社会貢献活動ができる
自治体によっては、独自にコミュニティを形成し、関係人口を増やす取り組みを積極的に行なっています。
4-1.価値の高いNFTを安価で受け取れる
ふるさとの納税の返礼品として選ばれているNFTアート作品は、どれも知名度の高いものばかりです。
CNPは、国内のNFT取引量ランキングでも上位を占めており、2022年12月時点で1枚あたり約2ETH(イーサリアム)の値がついています。※1ETH=約17万円(2022年12月時点)
4-2.自治体オリジナル限定NFTがもらえる
「ふるさとの納税×NFT」では、一般では入手できない自治体オリジナルのNFTが、提供されています。
NFTコレクターの間では、喉から手が出るほど欲しいという人も珍しくなく、予約開始の時点で完売している自治体もあるほどです。
NFT初心者であっても、ふるさと納税サイトから気軽に購入できるのもメリットです。
クレジットカード決済対応している点も、NFT購入のハードルを大きく下げている要因になっています。
4-3.NFT保有者だけの特典が受けられる
「ふるさと納税×NFT」では、自治体独自の購入者特典を設けています。
よく挙げられる特典内容としては、次の通りです。
- カフェやバーなどの入場権
- 商品やサービスの優先権
- DAOコミュニティへの参加権
- 限定イベントへの招待券 など
コラボ企画相手によっても、特典の内容は毎回変わっており、購入者はどのNFTを購入するか慎重に選ぶ必要があるでしょう。
4-4.受け取ったNFTは使い切りではない
「ふるさと納税×NFT」で購入したNFTは、従来のイベントチケットや会員権などとは異なり、使い切りではありません。
デジタル資産として、ウォレット内に存在するため、第三者に譲渡しない限りその価値は失われません。
既存のふるさと納税の返礼品は、消耗品が大半を占めていましたが、NFTに関しては半永久的に残り続けます。
4-5.デジタル民として社会貢献活動ができる
デジタル民とは、NFTを通じてオンライン上で自治体の地域おこしに、関わる人たちを指します。
新潟県長岡市にある山古志村では、限界集落という社会問題を抱えており、その解決策としてNFTを採用しています。
山古志NFTの保有者に対しては「デジタル住民票」を別途配布し、住民は地域活性化プロジェクトへの参加や、投票が可能です。
このようにNFTを通じて、自治体とより深い関係性を築けるのが「ふるさと納税×NFT」の、大きな魅力だといえます。
5.「ふるさと納税×NFT」プロジェクトの将来性と今後
「ふるさと納税×NFT」は、あくまでも一つの手段であり、自治体の税収以上に将来的なリターンが期待できる取り組みの一つです。
NFTをはじめとしたweb3の技術を、上手く地域活性化プロジェクトに紐付けることで、今後より一層、自治体の関係人口を増やせる可能性があります。
特に日本では、地方から都市部への人口流入が著しくすすんできており、限界集落も年々増え続けています。
将来的には、消滅してしまう自治体も多く出てくるでしょう。
そのため「ふるさと納税×NFT」のような関係人口を増やす取り組みは、今後も必要だといえます。
購入者側からみても「ふるさと納税×NFT」は、NFTという新しい技術に触れる良い機会です。
少しでもNFTやweb3などの新しい技術に興味がある人は、まずは気になる自治体のNFTを購入してみてはいかがでしょうか。
6.北海道余市町「ふるさと納税×NFT」の関係リンク
(NFTの買い方は以下の記事をご覧ください。)